[2024年11月8日] プロイセン視点から『超約 ドイツの歴史』を「跳躍」してみる

文化セミナー

ドイツ語圏文化セミナー166
プロイセン視点から『超約 ドイツの歴史』を「跳躍」してみる

今夏、ジェームズ・ホーズ『超約 ドイツの歴史』(東京書籍、2024年)の翻訳書が出ました。イギリスやドイツでベストセラーとなり、今でも本屋さんで平積みされている話題の書です。

この本は、徹頭徹尾(と言えるくらいに)「西からの視点」で、ドイツ東西の2000年史について書いています。ホーズによれば、「東」のプロイセンはスラヴへの恐怖と敵対心を抱きつづけており、それが20世紀のドイツの侵略と破局をもたらしたということになります。

監訳者として、この視点は興味深いものでした。しかし日本という「東」で翻訳出版した意味について考えてみたいのです。今、「東」を切り離すのではなく、東のさらに東にある日本から、東部ドイツの歴史を見直し、その可能性について考えてみる必要があると考えています。旧東ドイツ地域の極右の台頭、ロシア・ウクライナ戦争、そしてイスラエルやガザなどを含む中東情勢に対するドイツ世論を日本から理解する鍵になるでしょう

さらにプロイセン・ファンからすれば、本書は一方的にプロイセンが非難されていると感じられるでしょう。そこで、ドイツ近世史(ブランデンブルク=プロイセン史)の若手研究者による研究紹介、そして監訳者からの「プロイセンの言い分」的な読み解きを通じて、本書について考える文化イベントを企画しました。プロイセン・ファンの知的欲求を満たしつつ、心の癒し的なイベントとしたいと思います。 〈文責:柳原〉

参考:「ドイツの肝は2千年前から「東西対立」?本国で好評の「超約」が邦訳」「朝日新聞デジタル」2024年10月2日

登壇者

柳原伸洋(東京女子大教員、ドイツ現代史)
本書『超約 ドイツの歴史』の背景と「プロイセンの言い分」と「東」から考える意義についてお話ししたいと思います。

藤井未琴(早稲田大学・院、ドイツ近世史)
「なぜ、この本がドイツで売れているのか」について、ドイツ近世史の観点から考えてみたいと思います。

開催概要

日程:  2024年11月8日(金)日本時間 19:00~21:00
会費:(当協会会員・ドイツ語受講生)1,500円 (一般)2,000 円
開催方式:対面+オンライン(ZOOM)のハイフレックス式
イベント後、アーカイブ配信も予定しています。

◎◎◎ 要事前予約 ◎◎◎
お申込み方法:
オンラインフォームから必要事項をご記入の上、お申込ください。⇒<オンラインフォーム
または、
件名を「超約 ドイツの歴史 参加希望」とし、
①お名前(フルネーム・ふりがな) ②メールアドレス ③電話番号
④会員・ドイツ語受講生/一般の区分 ⑤希望の参加方法(対面/オンライン)
を明記の上、メール にてお申し込みください。
お問い合わせ窓口: (公財)日独協会 E-mail: deutschkurs@jdg.or.jp  Tel: 03-5368-2326

※ お申込み後、担当から折り返しメールにて仮受付の連絡をお送りします
※ 会費は事前のお支払いとなります。ご入金を確認できた時点で受付完了となります
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