[2025年7月13日開催] 冠飾句これくしょん ー冠これー ドイツ語の「高級文法」を愛でる会

イベント

冠飾句これくしょん ー冠これー ドイツ語の「高級文法」を愛でる会

ドイツ語独特の文法のひとつに「冠修句」というものがあります。
簡単に言えば、名詞の前に長い修飾句が「冠」のように付くものです(詳しい説明は下部)。
これによって、
「悪魔の王に率いられし、魔物の軍団」
みたいな文を作ることができます!
日常的にはあまり使わないドイツ語文法のラスボス的存在なのですが、
「ドイツ語っぽさ」に満ち溢れており、これを理解すると
ドイツ語の「キモ(※キモさではない)」も習得できてしまいます。

ただし、今回は「愛でる会」ですので、
ドイツ語を学んでいない方も、「冠飾句」愛に満ちた不思議な「冠これ」の世界を体験しに、ぜひ!

講師は、過去に「冠飾句」講座を担当した柳原伸洋先生(東京女子大学、NHKラジオ講師)と、
冠飾句に苦しめられたが克服し、今では愛好家になったニーナ先生ドイツ語大好きクラブ)が担当。
また、ドイツ語ネイティブのMatthias Wittig先生(獨協大学)にもお手伝いいただき、
自分で作った冠飾句にコメントもいただきます。

冠飾句を愛する者たちによる、
冠飾句を愛する者たち(あるいは未来の愛好家)のためのイベントです。
深淵へようこそ!

■ 冠飾の感触を「本格的に」味わいたい方へ
・「冠飾句」とは別名「付加語」とも言います。
例えば…
die häufigen erweiterten adjektivischen Attribute
「重なって拡張された形容詞的付加語」(※『新装版 現代ドイツ文法』660頁より、一部改訳)

・冠詞(die:その)と名詞(Attribute)のあいだに主に分詞を用いた修飾語、書き言葉、特に難解な文章で用いられます。

これをさらに調子に乗って魔改造すると…
die in den Fachsprachen häufigen durch verschiedene nähere Bestimmungen erweiterten adjektivischen Attribute
「専門語において重ねて、いくつかの修飾詞によって拡張された形容詞的付加語」(※『新装版 現代ドイツ文法』661頁より、一部改訳)

結局は冠詞(die:その)と名詞(Attribute)が重要なのですが、その間に挟まれる部分によって修飾される長大な句が作れるわけです。これはドイツ語独特の「味わい深い」文法とも言えるでしょう!

登壇者

柳原伸洋 先生 
東京女子大学・歴史文化専攻教員(ドイツ近現代史)、NHKラジオ『まいにちドイツ語』出演・テキスト執筆、そして日独協会講師。
監訳書『超約 ドイツの歴史』(東京書籍)、共著『日本人が知りたいドイツ人の当たり前』(三修社)、編集幹事『ドイツ文化事典』(丸善出版)など。
ペンネーム、伸井太一の書籍として『笑え!ドイツ民主共和国(DDR)』(教育評論社)『創作者のためのドイツ語ネーミング辞典』(ホビージャパン)、ドイツの製品文化史を扱った『第二帝国』上下巻(パブリブ)など。
ひとこと「25年前にニーチェの冠飾句に出会ってから、その『深淵』の魅力に取り憑かれています」
X(旧Twitter): nob_de

ニーナ(Yuka Sekizawa )先生
日独協会ドイツ語講師、フリーランスドイツ語コーチ。
筑波大学 人文学類卒業。ゲーテC2取得、telc Deutsch A1からB2の試験官ライセンス所持。ドイツ語コーチング事業を提供しており、特にゲーテドイツ語検定試験や、telcドイツ語試験の合格者を多く輩出。
ひとこと「学部生時代全然理解できなかった冠飾…それでも今は冠飾句大好きになった!今は『冠飾句わからん』と思っている方も、きっといつか好きになる(断定)」
X(旧Twitter): ni_na_de

Matthias Wittig 先生
獨協大学・外国語学部・ドイツ語学科准教授、NHKラジオ『まいにちドイツ語』出演。
著書『アイデンティティと自己概念:戦後日本人起業家の自伝』„Identität und Selbstkonzept: Autobiographien japanischer Unternehmer der Nachkriegszeit“ (Iudicium)、翻訳『私の履歴書 塚本幸一』„Mein Lebenslauf: oder wie der BH nach Japan kam.“ (Iudicium)、共著『近代日本文学の独訳:1868〜2008年文献目録』„Moderne japanische Literatur in deutscher Übersetzung: Eine Bibliographie der Jahre 1868-2008“ (Iudicium)、共著『東大入試のドイツ語』一粒書房、共著『独検5級合格講座』三修社など。
ひとこと「好きなダジャレは『白鳥はタバコをスワン』です」

開催概要

日程:  2025年7月13日(日)日本時間 13:00~16:00
会費:(当協会会員・ドイツ語受講生)3,000円 (一般)4,000 円
開催方式:対面+オンライン(ZOOM)のハイフレックス式(見逃し配信あり)

◎◎◎ 要事前予約 ◎◎◎
お申込み方法:
オンラインフォームから必要事項をご記入の上、お申込ください。⇒<オンラインフォーム
または、
件名を「冠これ 参加希望」とし、
①お名前(フルネーム・ふりがな) ②メールアドレス ③電話番号
④会員・ドイツ語受講生/一般の区分 ⑤希望の参加方法(対面/オンライン)
を明記の上、メール にてお申し込みください。
お問い合わせ窓口: (公財)日独協会 E-mail: deutschkurs@jdg.or.jp  Tel: 03-5368-2326

※ お申込み後、担当から折り返しメールにて仮受付の連絡をお送りします
※ 会費は事前のお支払いとなります。ご入金を確認できた時点で受付完了となります
※ web.deやgmx.de、携帯電話のアドレスをご利用されている場合、
 当協会からのメールが届かない事例が頻発しております。なるべく、上記以外のメールアドレスを
 ご利用頂くか、事前に『迷惑メール設定』『受信拒否設定』『指定ドメイン受信設定』などの設定
 内容を確認し、協会からのメール(ドメイン jdg.or.jp)が受信できる状態にしてください
※ 対面は人数制限(25名程度)があります。満席の場合は、オンラインでのご参加となります

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